嫌い嫌いも好きのうち

君を見つけ出した時の感情が この五臓の六腑を動かしてんだ

【関ジャニ∞】アルバム「ジャム」感想

 

関ジャニ∞のニューアルバム「ジャム」の感想記事です。ユニット・通常盤収録曲はまたいずれ。

ジャム (初回限定盤B)(DVD付)

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ジャム (初回限定盤A)(DVD付)

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ジャム(通常盤)

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01. 罪と夏

夏にアルバムを出すことによって実現した「罪と夏」の一曲目配置。ちなみにアルバム一曲目がシングル曲なのは関ジャニ∞史上初です。

この曲でブチ上がることはリサイタルやエイタメで実証してるので一曲目がこの曲であることに対する信頼感は強いです。ただここに至るまで聞きすぎて・披露回数が多すぎて(エイタメではもうお手振りでしたしね)食あたり気味なところはあります。

ここまでキラーフレーズだらけな楽曲も珍しいですね。「真夏の俺らは罪なのさ」「君は「思い出」じゃなくて「好き」になってよ」「君の八月の全てくれないか?」「君は誰かにじゃなく僕に笑ってよ」「君が八月泡沫の夢なんて」「君が今選ぶなら「そりゃ僕だぜ?」・・・とか無理だしな」etc……情けない男版西野カナか???

 

 

02. 今

ニセ明(星野源)提供曲。編曲は菅野よう子さん。そしてアルバムリード曲。

アルバムリード曲が2曲目に入るのはエイトさんは久しぶりじゃないですか?「元気が出るCD!!」の一曲目「High Spirits」はインストであり2曲目に控えるリード曲「勝手に仕上がれ」の前フリのような役目でもあるので除外すると、「8UPPERS」のリード曲が12曲目の「アニマル・マジック」以来なので7年ぶり、ベストを除いて5作ぶりですね。

A・Bメロの「いつまでも此処に居たいけれども  旅立つ夢を見てしまったことを 貴方に祈りを捧げるよ  さよなら またいつか会うまで」という歌詞に星野源の非凡さを感じます。一見ポップで誰にでも当てはまるような歌詞に見せかけ、実のところ物語や人の本質的なところを捉えているところにさすがの一言です。あと一番最後の「今」のあとに一度「ほら」を挟むことによって「私たちも一緒に未来に行くんだな」って優しい錯覚をさせてくれているところが天才。

この曲が歌えるのって、関ジャニ∞がある程度昔描いた夢を描いているからなんですよね。松竹座も埋めれなかった時代から今ではドームツアーをするように。自分たちの演奏でロックフェスに出れるようになったり。

それでもまだエイトの夢は尽きない、もっと上を貪欲に目指しているのだから、この曲を歌う事に説得力が生まれているみたいです。そういう意図も入ってこの歌詞になったのかなぁ。たまたまかなぁ。どちらにせよ、嬉しくて頼もしくて、なんとなく泣いちゃいそうになる曲です。

 

 

03. DONAI

いしわたり淳治作詞、蔦谷好位置作曲

この曲に関しては関ジャムですべて私の思った感想をフライングして解説されているのでもう言う事ないのですが(笑)

主役を奪い合うように、というコンセプトがこういして楽曲に反映されるのかということに感心しました。サビがソロパートなところとか。「ダメだ…Party Girl いいボケが浮かばない」という歌詞、丸山さんがめっちゃいい声で歌ってるのめっちゃ面白い。ここでライブでは「いいボケ」かましてくるんだろうなという期待があります。

マチガイの恋でも素敵やん……?」をアイドルに歌わせるのはニクいですね。恋させにきてる。今回初提供の方たちはなんとなく「ファンはアイドルに恋してる」から「アイドルはファンを惚れさせにかかる」歌詞が多い気がして、考えられているアイドルとファンのイメージが見えてきて面白いです。何も間違ってない。この曲がライブで披露されることが楽しみでしょうがないです。

 

 

04. なぐりガキBEAT

エイトにしては珍しいスカサウンド。横山さん主演映画でスカというのは狙っていたのかはわからないのですが、横山さんがトランペットを始めたことによりエイトの武器にスカが加わったことは大きいということを実感します。錦戸さんはサックスもできるしね。

スカももちろんなのだけど、独立して動くベースラインが気持ちいい。

歌詞は映画本編に寄り添っていますね。ラストの「Knock Up The Scrawl Beat!!」はまんま「殴りガキBEATを突き上げろ!!」のようです。

 

 

05. 夢への帰り道

BEGIN提供曲。やわらかい、温かい毛布で包まれるような楽曲。

「夢」に「帰る」というのは今までになかった表現ですね。「手を振るならハグしてほしい」=別れたくない・迎え入れてほしい、「夢から醒めただひたすら朝焼けが眩しい」=夢破れ、希望から目を反らすと解釈してみると、夢が叶わなかった「君or僕」が現実へと帰ってくる物語なのかと思います。夢破れた「僕」が君に迎えられたいのか、夢破れた「君」にお帰りと僕が言いたいのか、はたまた「君」=「僕」なのかもしれないですね。

偶然なのか意図したのか、「今」と対比になっている曲になっているような。2曲目の「今」を5曲目であるこの曲で「今が力尽きて」と瞬殺してしまっていることになってしまうのですが(笑)

「君は孤独をピアノに変えて 僕は不安をギターにしよう」という歌詞は音楽に寄り添って生きている人にしか歌えないものに感じるので、この歌詞を関ジャニ∞が歌ってもいいと提供してくれたBEGINさんが嬉しかったりします。

 

 

06. えげつない

音楽界期待の異才新人岡崎体育提供曲

サウンドとしては言うならボカロ音楽によくあるような、ネット音楽の雰囲気があります。和ロックのような(?)、全曲レビュー*1では津軽三線をシンセ音に置き換えたようなと例えられていたイントロでピロピロ流れている音が特に。自宅で楽曲をクリエイトしている岡崎体育さんらしい曲だなと思いました。アウトロがなかったり、フリースタイルラップバトルがあったりと、トレンドが盛り込まれた音楽です。

関ジャニ∞を「偏西風」と例えたのはこれが初めてじゃないですかね!?なるほどと思いました。西寄りの風。うちわを本来の用途のように扇がせるのも盲点です。この人の着眼点がすごい…えげつない……。

この曲の見所は何と言ってもネットのリサーチを経て作られたラップバトルの部分ですね。

本人がこう言及しているように今までの提供の方もこうしてNAVERまとめとかを見てリサーチしていただいたのかなと思うと、そろそろネット上のエピソードもアップデートが必要な気がしてきましたね……。

よこすばがラップうまくて驚きました。すばるくんは歌うものなら何でも上手そうなので結構期待通りですが、横山さんが思いの外上手だった。下手だとは思っていなかったけど、思ってた以上に綺麗に聞きやすかったです。「いやいやいやいやちょい待てちょい待て」の乗せ方が上手いなぁと。パーカッションで刻みが身についているからかなぁ。この2人はラップ詞に感情を乗せることが上手いのかもしれないです。

ラップ自体はそんなに韻踏んでいないのですが、「全てが散らかってる甘えん坊 実家から出直せ尼へGO!」が好き。あと安田さんの全力尼っぷりも好き。

丸山さんパートがちょっと台詞感強いのは、もしかしたら岡崎さんから細かく刻み方の指定が来ていたからかもしれないなと思いました。というか、岡崎さん本人がデモ吹きこんでいたんだろうなと。だとしたらその音源聞きたい……!

 

 

07. パノラマ

私は前作「元気が出るCD‼︎」の時、シングルの時は良くも悪くも無難な印象

(※個人の感想です)だった「強く強く強く」がアルバムに入ると輝いて聞こえて、改めて魅力を再認識したって経験があったのですが、今回はパノラマにその現象が起きました。

まずイントロのワクワク感が強い。C&Rも用意されていてノリやすい。アニメタイアップだけあって少年少女に寄り添うような歌詞に童心に帰りたくなります。私が小学生の時にこの曲を歌いたかったなぁ。歌うにしてはAメロ低すぎて難易度が高いのですが(笑)

改めて見ると歌詞が熱い。激アツ。「秘めたその情熱で鐘を打ち鳴らせ」「勇気の火を絶やさず運命切り開け」「果てない大地を目指せ 探してた答えはきっとそこにある」この円盤はとにかく前へ進む意思が強い歌詞が揃い踏みですね。

 

 

07. Never Say Never

我らが安田章大作詞作曲スパイダーマン:ホームカミングの日本版主題歌です。この曲の世間からの評価がつくのはこれからなのだなぁ。

重々しいイントロから、重さを残しつつ駆け抜ける爽快感と疾走感あるロックサウンド。とにかくサウンド一個一個が重い!重いのに疾走感がある!この奇妙なバランスこそが安田章大という気がします。

アルバム曲としてここまでチープさも無く違和感なしで溶け込む楽曲を作れるメンバーがいることは関ジャニ∞の大きな強みです。クリエイターを伏せられてこの曲を聴いても、特別好きな曲だと感じるのだろうなと思います。メンバーだけで作り上げたアルバムも夢じゃないのかもしれない。

この曲をはやくライブで聴いて拳上げて頭振りたいです。

 

 

08. 侍唄

レキシ提供曲。エイタメどころか2年前の「元気が出るLIVE!!」で披露されていた楽曲なので、まだアルバムに入ってなかったかそういえばと。

この曲も「夢への帰り道」同様「帰る」ことがテーマとなっている曲ですね。ふるさと=「関西」がある関ジャニ∞にとって「帰る」というテーマは大切にしておきたいものなのかもしれないですね。

壮大なストリングスに負けない、関ジャニ∞の歌唱力の高さを存分に味わえる楽曲です。音の伸びが魅力的なすばるくんは特にこういう曲調の時に輝くなぁ。

 

 

09. S.E.V.E.N 転び E.I.G.H.T起き

ユニコーン提供曲。今回提供していただいた方はそこまで我を出していない気がするのですが(「元気〜」の時は提供陣の我がもっと強かったと思う)、この曲はTHE・ユニコーン

曲名を見た時は三代目ばりにゴリッゴリのEDMだったらどうしようかと思いましたが(笑)

音に対してことばの置き方が秀逸。「エス イー ブイ イー エヌ ころび」という言葉をよく置けたな!と。綺麗にはまっているのでノリやすいです。この曲絶対楽しい。ライブで聴いたら絶対楽しい。ワンツーワンツーしたい!!

 

 

10. NOROSHI

この曲はパノラマとは逆にアルバムに埋もれたかなぁと感じました。

シングルリリースで歌番組の時に盛り上がり、エイタメでも2回、それも本編最初と最後に使われたことによって、すでに私に印象が決定づけられているのが原因なのかなと考えています。黒子のバスケの洛山戦でミスディレクションが使えなくなったみたいな(?)これ1,2年経てば気にならなくなるのですけどね。あと今まで関ジャニに興味がなかった人が聴いても問題ないはずですし。

最近の関ジャニ∞のバンドの勢いは、この曲をリリースしたことを皮切りに始まったようなものなので、これからもずっと大切な曲だと思うことには間違いないです。

現代人を刺しまくり煽りまくるこの曲をずっと挑戦者としてジャニーズに、東京に、アイドルに挑み続けた関ジャニ∞が歌うからこそ説得力が生まれるのだと思います。

 

 

11. 青春のすべて

水野良樹(いきものがかり)提供曲。 初回Aに収録されているMVの映像に合わせて作られた楽曲。

四季に佇む関ジャニ∞を見て「青春」と題していただいた水野さんの歪みなく綺麗な歌詞が心に沁みます。「今」で未来に向かっていった彼らが「青春のすべて」で「僕は明日を生きている」と伝える、アルバムを通して一連の物語が出来上がっているんですね。これ全体の構成を考えた方は誰なのだろう…綺麗なアルバムです。

僕らがみたのは 青春のすべて」という歌詞が全体を通しても一番心に残ります。私たちファンは、横山裕渋谷すばる村上信五丸山隆平安田章大錦戸亮大倉忠義の「関ジャニ∞」という青春を見続けているのだと感じました。それこそが、「青春のすべて」なのだなと。

別れの歌なのですが、なんとなく関ジャニ∞と移りゆくファンの歌のように思っています。これライブで直接歌われると思うと泣いちゃう(笑)

 

 

 

総括

とにかく「今を超える」「未来へ行く」という上昇志向の強いアルバムになっていると思います。これは関ジャムがきっかけで繋がった方々が今の関ジャニ∞を見て「上に行きたい気持ち」を感じとったからこそ、そういう曲をプレゼントしていただいたのだと思います。 

新年会での抱負が見事に叶えられいるようで、今私は「有言実行」の最中を見ているのだなと感じます。

ただアルバム全体として見ると、シングル曲が多いのとシングル曲以外がすべてアーティストからの楽曲提供という形の曲なので、 ちょっとメインが多すぎるかな……。主張はどれも見事に一貫しているのですが、それゆえに横への広がり、バラエティさには欠けるかなと思いますが。

それでも音楽的にも技術的にも、前作より確実にパワーアップして聞き応えのある円盤になっています。これを掲げたツアーがより楽しみになりましたし、これから先もどのようなアルバムを魅せてくれるのかなと期待が高まるような一枚でした。