嫌い嫌いも好きのうち

君を見つけ出した時の感情がこの五臓六腑を動かしてんだ

拝啓、SPYAIRさんへ

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野外単独ライブ決定おめでとうございます。

 

本当におめでとう。富士急ハイランドでの1万人動員野外単独ライブ。

凄い。発表を聞いた時、軽くパニックになりました(笑)

私にとって富士急はSEKAI NO OWARIが野外ライブ「炎と森のカーニバル」を開催した場所というイメージが強く、やっぱりセカオワ程となるとああいう大きなところでできるんだなと思ってました。

だからその場所でSPYAIRがライブをする。大きな場所でライブをする。

その夢のような「事実」に自然と涙が出ました。涙腺が強くあまり泣くことのない私が大号泣。自分でも驚きました。

 

SPYAIRに泣かされたのはこれで3回目。1回目は自分が精神的に参っていた時に聴いた「Naked」。

「なぜだろう?こんなに人恋しいのに 孤独の中に自由を感じられる」

「Naked ありのまま生きていく事 ねぇ、きっと 簡単じゃないって分かるけれど 同じ涙でも少し楽なんだ」

自分の中で言葉にできなかった感情をこの歌詞が描いてくれて、背中を押してくれたんです。初めて歌を聞いて泣きました。やっぱりこの人たちの作る音楽は自分にぴったりなのだと、波長が合ってるのだと感じました。

 

2回目は、流したくない涙でした。

そう、あの事件。イマジネーションツアー中止から始まる半年近くにも及ぶ沈黙期間。

そもそもの発端はイマジネーションツアー@Zepp Nagoyaでの突然の公演延期発表。

開始時刻になっても幕が上がらず、30分以上たったところで上がった幕の内側にいたのは、楽器を持つ4人ではなく、IKE以外の3人と関係者の方。

IKEが今日はどうしても歌えない。汗が噴き出していたと。武道館後からプレッシャーでどんどんIKEの様子はおかしくなっていた。今後の公演は中止の可能性もあるとの旨の説明をUZがしました。MOMIKENはずっと泣いていたと。KENTAはこらえていたけど最後我慢できなくなっていたようだと。UZは懸命に涙目になりながら事情を説明してくれたと。

このレポを読みながら私は泣いていました。

IKEは、ライブが大好きで、歌うことが生きがいであると思っていたので、それをプレッシャーに感じるとはどういうことなのか。武道館後ということは、自分の見てきたIKEは自由にしがらみなく歌えていたわけではなかったのか。

自分の応援してきたものがこのような事態になるのは初めてのことで、何がなんだかわからなくなっていました。

このあと公式発表でIKEは急性気管支炎であり体調の回復次第を再開させるとのアナウンスが。プレッシャーに関する話は一言もなく。

 

そうして福岡で公演再開したものの、広島が終わった次の日の朝。

あのツイートをIKEがしました。

 

私はTwitterの通知をONにしていたので、丁度その日の朝はその通知で起きました。

寝ぼけた頭を覚ますには刺激の強すぎる内容。何が起きたのかわからない。この人は何を言っているんだ。辞めますとはどういうことで、誰にも相談していないことをなぜTwitterで言うのか。

あのツイートを見たときに起きた感情は、悲しみはなく、怒りでした。

とても大事なことをTwitterに書いたこと。なぜ相談しないのか。残りのツアーをどうするつもりなのか。

あの行動が私には無責任であり、プロとしての自覚がないのだと思い怒りの感情を抱きました。*1

でもやっぱりショックで。歌うことが大好きだと言っていた人間が歌うことをやめたという事実を受け止めきれなくて。どうしてイマジネーションツアーに参加しなかったのか、福岡になぜいかなかったのかと悔やみました。当たり前が当たり前でなくなる事ってこういう事なのだと実感しました。

 

そのままツアー中止が発表され、沈黙期間へと入ったSPYAIR

famillyにも動揺が広がるなか、みんなで帰る場所を守っていようと。「おかえり」という準備をしていようという流れができていました。SINGINGの「僕らは一人じゃないさ」という歌詞が入った画像がはやりましたね。

私もみなさんと同じように帰る場所を作ろうと懸命に待ちました。AIR-GATEにも入会して、ずっとSPYAIRを聞いて。いつも私たちの背中を押してくれた前向きな歌詞が、あの時はSPYAIRにぴったりで。復活したSPYAIRが歌ったときの説得力、パワーを楽しみに信じ続けていました。

 

そうしたらやっぱり、SPYAIRは帰ってきてくれた。

7月28日。全員のコメントと、「解散しません」とのコメントと、GLORY。

嬉しかった。2か月あまりの音沙汰無し状態*2からの復活。解散しないと明言してくれたことが嬉しくてしょうがなかったです。

でも、素直に喜ぶ半面、ほんの少しだけ残っているあの時の「怒り」の感情。

あのツイートは私の中で大きなものであって。言ってしまえば裏切りのようなもの。簡単に許すわけにはいかなかった。

だから私は、自分の中で、きちんと文面ではなくIKEの声で謝罪の言葉が聞けたら、それでチャラにしようと決めました。

そうして9月25日、AIR's ROCKの最終回冒頭での謝罪の言葉で、私は一連の事件は終わったことにしました。あの時に初めて、心の底から「おかえり」が言えたのだと思います。

 

そして日は流れ、野外単独ライブ決定の現在に至るというわけです。

あんなに大変なことをしでかしたのに、こうして大きな会場でできるということ。

ずっと夢だと言っていた「万人規模の野外ライブ」が実現したこと。

夢は叶うということを、その身をもって証明してくれたSPYAIRがかっこよくてしょうがない。

 

またこの一連の騒動で、私はやっとSPYAIRのことを「familly」だと思えるようになりました。このことに最近気づいたのだけど(笑)

前はかたくなに家族という近しいところにSPYAIRを置くことを拒否してきました。でもあの期間を通して、SPYAIRは私にとって切り離せない存在だということを感じました。こうして夢を叶えたSPYAIRに嬉し涙を流せるのは、やっぱり家族と同じように近しいところにいるからこそなのかなと思います。

だからこれからは、famillyを名乗ってみます。ちょっと照れくさい(笑)

 

 

KENTA、あの時「こんなところで終われない」と言ってくれてありがとう。「守れない俺はバカだ」と言っていたけど、IKEのいなくなったAIR's ROCKを続けてくれたおかげで、明るいSPYAIRに触れていることができたから、famillyはKENTAにしっかり守られていたと思います。

 

UZは、真っ先に「絶対に諦めないから」と言ってくれましたね。UZの言葉がなかったら、私たちはもう無理だと思っていたのかもしれない。みんな、IKEの次にUZの事を心配していたことを知っていますか?すぐ自分を追いつめて追い込んでガリガリに痩せていくから、また責任を感じて追い込んでいるんじゃないかと気が気でありませんでした。ちゃんと食べていたようでよかった。

 

MOMIKENは「伝えるのはTwitterで不特定多数の人にいうよりまず応援してくれるAIR-GATEのみんなが先だと思うから」と、モミラジでIKEの近況について話してくれました。MOMIKENがああしてくれなければ、本当にこの事件が笑い話ではなくタブーとして処理されていたと思う。さすがリーダーです。ありがとう。

 

最後にIKE、戻ってきてくれてありがとう。不器用で、でもまっすぐで、そんなIKEだからこそSPYAIRの音楽を私たちに届けることができるんです。IKEはかっこつけなくてかっこいいんです。だからありのままに、自由に、歌を楽しんでください。迷っても今度はメンバーに相談してね。アナタは最高のボーカルだ。

 

 

SPYAIRさん、メジャーデビュー5周年、結成10周年おめでとうございます。SPYAIRならてっぺんをとれるって信じてます。一緒に夢に向かって走りましょう。

 

敬具

 

SPYAIRbot@AIRs_bot 管理人

*1:のちにブックレットで「あの時はこうするしか止まることができなかった」という旨の発言をするほど異常な空気であったことを考えると、確かにこうすることが一番止めるには有効な手段ではあったんだと思います。これをよしとするかは別問題

*2:モミラジだけは近況報告をしていた